2021年後半には世界でコロナの感染が収束に向かいだして、景気が良くなるだろうと思っています。
景気回復が起これば、モノの値段も上がりやすくなるので、それを見越した投資を考えているという考えを以下の記事で書きましたが、今月はその投資を実行に移しています。
2021年から顔を覗かせるインフレ、それを見越した投資方法
2021年はウイルスが収束に向かうにつれて景気も上がるはずですが、消費も活発化してあらゆるモノの値段(インフレ率)も上昇するだろうと思っています。2021年はモノ(コモディティ)に投資してもそこそこ上手くいくのではないかと考えています。
景気回復で建築や自動車などの需要も増えればそれらに使われる銅の価格も上昇しやすくなるので、銅を採掘するフリーポート・マクモラン(シンボル:FCX)の株を2月に購入しました。
また銅だけでなく、2021年は石油・金属・穀物なども価格が上昇しやすくなっているので、それらの商品に価格が連想するETF(シンボル:GSG)も購入しています。
この記事では、フリーポート・マクモランと商品ETF(GSG)を今月投資した背景や理由について書いていきます。
この記事のポイント
- 世界の景気の回復期待から銅の価格が既にかなり上昇している。銅の消費量が多い中国やその他の国で景気が良くなれば銅の価格は更に上昇する可能性があると見て、銅の生産するフリーポート・マクモランに投資した。
- 2021年は世界中でコロナから経済が立ち直って、銅以外にも原油・天然ガス・穀物などの商品価格の上昇が起こりやすいと考え、あらゆる商品に投資できるETFも購入した。
世界最大規模の銅の生産を行うフリーポート・マクモラン
フリーポート・マクモランは銅の採掘をする企業で、上場企業の中で世界最大の銅の生産量を誇ります。
2020年のコロナ流行初期には銅の価格が急落しましたが、景気回復で銅の需要が回復することを見越して銅の価格が急上昇しています。
以下は銅の過去1年間の価格のグラフですが、ドルベースでコロナ前の価格を大きく超えています。
その恩恵を受けて、銅を採掘するフリーポート・マクモランの株価も大きく上昇しています。
既にフリーポート・マクモランは割高なのでは?
これだけフリーポート・マクモランの株価が上昇していると「もう既に株価は上がりきっていて、上昇余地はないのでは?」と思われるかも知れません。
私ももっと早くからこの株に注目しておけば良かったとは思いますが、フリーポート・マクモランは株価の上昇余力をまだ残していると思っています。
アナリストによる予想利益を見てみると2021年は前年比で+300%の伸びが予想されているので、株価が急上昇してもまだ割高度(予想PER:株価÷予想一株利益)は13〜14程度と、決して割高ではありません。
近年のフリーポート・マクモランの割高度(予想PER)を比べてみても、2021年2月現在が特別高いとは感じません。
電気自動車や太陽光・風力発電などで需要が増える銅
少し興味深いのは、長期目線に増えると思われる銅の需要です。
以下の日経ビジネスの記事によれば、今後世の中で増えるはずの電気自動車を作るために従来の車の4倍もの銅が必要だといいます。また、太陽光発電や風力発電を作るにも化石燃料発電に比べて5倍の銅が必要になるようです。
>>銅の強気相場は始まったばかり(日経ビジネス,2020年12月24日)
今後10年ほどは、二酸化炭素削減のために電気自動車や再生可能エネルギーを活用しようとする動きが出てくると思われますが、それらに使われる銅の需要は大きくなっていて、長期的見ても銅の価格は上がりやすい時期に来ている気がしています。
電気自動車の株価は既に割高で投資できないものが多いですが、フリーポート・マクモランの株ならまだ投資できる余地があると感じています。
インフレの恩恵を受ける商品(コモディティ)
だいぶ長くなってしまったので、商品ETFのGSGについては手短にまとめます。
2021年から景気回復が始めれば、銅だけではなく今後あらゆる商品(原油、天然ガス、家畜、穀物)の価格も価格が上昇すると思っています。
これの恩恵を受けるために、原油・天然ガス・家畜、穀物などあらゆる資源に投資できるブラックロック社が提供している商品ETF(シンボル:GSG)に、今月は投資しました。
この商品ETFは、ファイザーの新型コロナウイルスのワクチンで良い結果が公表された11月から流れが変わったのか、3ヶ月連続でS&P500を超える成績を残しています。この3ヶ月だけならナスダック総合指数も超えるほどです。
普通の株と違って10年や20年も長期で保有する資産ではありませんが、インフレ率が上がりやすい2021年からの数年なら商品ETFへの投資も面白いと思います。