2020年10-12月期のマイクロソフトの決算が発表されました。内容はとっても良かったです。
売上も一株利益も予想を超えた点、前回の決算に比べて成長の加速している点、期待されているクラウドの売上が成長の牽引役になっている点など、良い兆候がいくつも見られました。
投資家もこの内容が良かったと見て、株価も決算発表直後に+5%の上昇で反応しています。
この記事のポイント
- マイクロソフトの2020年10-12月期決算は売上・利益ともに予想を超える好決算だった。
- 前期よりも売上成長率が加速して、一株利益も前年から+34%伸びるなど大きな成長を見せた。
- 成長の要因はクラウドを担当する部門の成長率が加速している点。クラウド・コンピュータのAzureもわずかだか成長率を加速させた。
2020年10-12月期(21年度第2四半期)業績
今期のマイクロソフトは予想を超える良い決算でした。
- 一株利益:2.03ドルで予想超え(予想:1.64ドル、前年比+34%)
- 売上:430.8億ドルで予想超え(予想:411.8億ドル、前年比+16.7%)
予想超えの決算が続くと、投資家が評価を上げて株価も上昇しやすくなるのですが、マイクロソフトは決算のたびに予想を超える内容を発表を続けています。
今期のマイクロソフトの好調ぶりを印象づけているのは、前期の2020年10-12月期(21年度第3四半期)と比べても成長が加速している点です。
売上は前期+12%から+17%へと成長が加速しています。
また、営業利益も+25%から+29%へと前年比成長率が増えています。
成長の牽引役はインテリジェント・クラウド部門
今期はマイクロソフトはクラウドが好調の牽引役になったようです。
これからマイクロソフトの部門別の売上を確認していきますが、マイクロソフトは部門名からどんな製品を売っているのかわかりにくいので部門名を振り返っておきます。
部門説明
- プロダクティビティ&ビジネスプロセス部門:Word・Excel・PowerpointなどのOfficeソフト、CRM(顧客管理)製品のDynamics、LinkedInを提供する部門。主にソフトウェアを扱う。
- インテリジェントクラウド部門:クラウドコンピューティングのAzure、Windows Server、SQL Server、GitHubなどの製品の提供と、企業向けのコンサルティングサービスを行う部門。
- モアパーソナルコンピューティング部門:Windows OS、Surface PC、bing検索、Xboxを提供する部門。
この3つの部門のうち、売上規模が大きいインテリジェント・クラウド部門が+23%成長で全体を押し上げています。
インテリジェント・クラウド部門の成長の鍵を握っているクラウドコンピュータ(Azure)の売上もわずかですが、前期から成長が加速している点も良かったです。
今期のマイクロソフトは全体的に良い内容が目立ちました。
まとめ
この記事は、マイクロソフトの2021年10-12月決算を見ていきました。
売上・一株利益ともに好調な決算で、特にクラウドの成長が牽引役になって前期よりも成長が加速している点がとても好印象でした。
ただ、私はこの決算を受けてマイクロソフトを買うつもりはありません。今期の決算ではマイクロソフトの業績は良かったですが、それでも今のマイクロソフトの株価はあまり安くないです。
割高度(予想PER:株価を1年後の予想一株利益で割った数字)で見てみると、過去5年に比べてマイクロソフトはやはり割高です。
割高だと言っても、今のアメリカは活発な金融緩和のおかげで、高い株価でも落ちることはありませんが、いつかこの金融政策が縮小する時に割高な株はダメージを受けてしまうと思っています。
その金融緩和縮小のタイミングはあと1年以上は訪れないと思っていますが、今からならもっと別な銘柄を探したいと思ってしまいます。