2021年1月からアメリカの新型コロナウイルスの感染拡大ペースが落ちてきました。
まだ「コロナは収束した」とか「かつての日常が帰ってくる」という段階には程遠いですが、コロナ後に向けた投資にそろそろ取り組まなければならない時期に来ていると思います。
アメリカの感染拡大はピークをつけたと見て、今後の投資をします。
アメリカでは新型コロナウイルスが猛威を奮っていますが、2021年1月中旬で既に新規感染者数はピークをつけたと思われます。これから再度感染が急拡大する可能性ももちろんありますが、投資家は未来を見通して投資をしなければならないので「既にアメリカでの感染拡大のピークは去った」ことにかけて、投資をしたいと思います。
この記事では、2021年1月時点で保有している銘柄の意図を整理しながら、今後どんな銘柄を増やす予定なのか、もしくは手放す予定なのかを書いていきます。
この手の記事は直近では2020年11月にも書いているのですが、インフレを見越した投資に力を入れたり、GAFAM株の売却を検討したりと考えが変わってきているので、このタイミングで再度まとめることにしました。
この記事のポイント
- 2021年の米国は「景気回復」「インフレ率の上昇」「長期金利の上昇」を予想している。
- コロナで需要が回復するホテル株や航空株、インフレ率上昇の原油高で恩恵を受ける石油株、金利上昇で利益が増える銀行株を中心に投資している。
- 長期金利の上昇が行き過ぎた場合には株価にマイナスなので、できるだけ割高な株を避け、米国株の比率を下げつつ投資している。GAFAMも2021年前半には一時的に手放す所定。
2021年に起こると思っていること
まず、保有銘柄の意図を説明する前に、2021年にどんな変化が起こると思っているかを書いておきます。
2021年に起こると思っていること
- (1).景気回復:コロナが収束に向かうにつれて景気回復。コロナ株価が下げていた銘柄の回復が見込める。
- (2).インフレ率上昇:景気回復が進んでアメリカのインフレ率は上昇し、原油・銅・穀物などの価格が上昇。
- (3).アメリカの長期金利上昇:インフレが進むと国債でもらえる利回りの価値も減るので、長期国債は売られる(長期金利は上昇する)。
基本的には、今後のアメリカはコロナが収束するにつれて景気は回復するはずなので、コロナでダメージを受けていた銘柄を中心に株価の回復を期待しています。
ただし、景気が回復してインフレ率が上がれば、長期金利は上昇しやすくなる点には注意しています。
長期金利が上昇しすぎてしまうと株価が下がる方向に力が働くので、できるだけこの影響を受けないように既に割高な銘柄にはあまり手を出さないようにしています。米国株の比率もこの1年で減らす予定です。
保有している株の意図
株の保有は主に3つのグループに分かれています。【コロナからの景気回復で恩恵を受ける銘柄】、【今後安定して儲けが見込める企業】、【単純に割安だと思って保有してる銘柄】、そして【基本的に売らない超長期保有銘柄】です。
【コロナからの景気回復を期待する銘柄】は、この1-2年で投資を回収する予定で、上で書いた「2021年で起こること」をかなり意識して投資しています。
コロナからの景気回復で恩恵を受ける銘柄
- エクソンモービル(XOM)
- シェブロン(CVX)
- バンガード・エナジーETF(VDE)
- JPモルガンチェース(JPM)
- ウェルズ・ファーゴ(WFC)
- バンガード金融ETF(VFH)
- デルタ航空(DAL)
- ハイアット・ホテルズ(H)
原油などのコモディティ価格上昇を見越した投資
2021年は景気回復を背景に、原油などあらゆるモノの値段が上がりやすい年になると思います。この恩恵を受けるために、エクソンモービル、シェブロン、バンガード・エナジーETFに投資しています。
また、銅や穀物などの商品価格の上昇も見込めるので、これらの複数の商品に一度に投資できるETF(GSGなど)も今後投資しようか検討しています。
長期金利上昇を見越した投資
2021年は景気が回復して長期金利が上昇すると思っていますが、金利収入を得ている銀行にとっては利益が増えるチャンスなので、JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、バンガード金融ETFに投資しています。
長期金利が急激に上昇した場合には、銀行株にとってもマイナスになりますが、まだ銀行株はまだ割安に見える株も多いので、それほど心配していません。
コロナで需要回復が見込める企業への投資
航空業界とホテル業界はコロナの影響で大きく赤字に落ち込んでいますが、デルタ航空、ハイアットホテルズは既に資金繰りの問題を克服して、破綻の危機はほぼないと判断して投資しています。
倒産リスクを避けてコロナで低迷してる株を買うための方法。
この記事では、業界全体が大幅に業績が悪化して借金でやりくりしている航空業界とホテル業界を例に、「このままだと、各企業の現金があと何ヶ月でなくなるか」を2020年7-9月決算のデータを使って調べていきます。
サウスウエスト航空、マリオット・インターナショナルにも投資していましたが、そこそこ利益が出たので既にこの投資は回収しています。
今後安定して儲けが見込める企業
- グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)
- フェイスブック(FB)
- アマゾン(AMZN)
- アリババ(BABA)
- ジェンマブ(GMAB)
- バーテックス・ファーマ(VRTX)
- トリアン・インシュアランス(TIG)
- バイオデリバリー・サイエンシズ(BDSI)
これらの企業は毎年のように安定して利益(正確にはフリーキャッシュフロー)を増やしてくれる点を気に入って、保有しています。
以下の記事でお話したように、私はフリーキャッシュフローを今後毎年のように増やす企業こそ買うべき企業だと思って投資しています。その信念通りに買っているのが、これらの銘柄です。
個別株の投資で重要なたった2つのこと
とってもシンプルに考えるなら、個別株に投資で重要なことはたった2つしかありません。【何を買うのか】と【いつ買うか】だけです。この記事では、長期で個別株で資産形成したいと考えている投資家に向けて、どんな銘柄をどのタイミングで買っていけば良いかを考えていきます。
アップル、マイクロソフト、ビザ、マスターカード、アドビ、ネットフリックスも良い企業ですが、割高になったので売却しました。
例年になく米国株は割高に見えるので、コロナでも株価の回復が比較的早かったアマゾンやグーグルなどのGAFAM銘柄は、2021年前半で売却して現金比率を高めようと思います。
単純に割安だと思って保有してる銘柄
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)
- ロッキード・マーティン(LMT)
- ノースロップ・グラマン(NOC)
これらの銘柄は「いつ上昇するのかわからないけど割安に見えるので、保有しているもの」です。
BTIは配当が7%を超えているので長期保有も十分視野に入れていますが、LMTとNOCは場合によっては売却して現金比率を高めるかも知れません。
基本的には売らない銘柄
- コカ・コーラ(KO)
- マクドナルド(MCD)
- P&G(PG)
- ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
- ウォルト・ディズニー(DIS)
- 3M(MMM)
- ウォルマート(WMT)
- ノボ・ノルディスク(NVO)
大きな株安が起こっても、売らずに長期保有を考えているのは上記の銘柄です。もしも何年も株価を見れなくなるようなバカンスに行くとしても、保有を続けるほど信頼している銘柄です。
※何もコメントしていない銘柄もいくつかあります。規模が小さくそっと寝かせているだけです。
ビットコインの狙いについて
既に2021年1月の時点で「ビットコインは既にバブルで、しかも最高値から30%も下落してバブルは弾けた」という声も聞こえます。
本当にバブルが弾けてしまったのかも知れませんが、2021年1月時点ではビットコインはまだバブルではなく、それどころか「まだ割安」だと思って投資を続けています。
こちらの記事でビットコインの価格予想をしてみましたが、今のところ予想通りの値動きをしているので、まだしばらく様子を見ようと思っています。
今後の投資について
アメリカの長期金利上昇やドル安の傾向を考えると、2021年はあまり積極的に米国株に取り組もうとは思っていません。
今まで投資した米国株の利益を回収しつつ、米国株以外で投資できそうな株に手を出したりして、もしも割高な米国株が下落してしまった場合のダメージを少なくしようとしています。
今のところ米国企業の株は約30%、その他の国の株は15%ほどですが、米国企業の株は少しずつ減らしていくつもりです。
またビットコインについては、2021年内にどこまで価格が上がるかで対応を考えようと思います。
ビットコインの対応方針
- 2021年末の段階で損が出ていたら、売却して撤退。
- 2021年末でいくらか含み益が出ていたら、元本を回収して残りは長期的に放置。
- ビットコインの予想価格よりも2倍を超えて上昇したら、全て売却。税金を支払った後、再度投資機会を伺う。