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巨大IT企業への独禁法違反調査の報道、ハイテク企業は軒並み急落。

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6月3日の米国株式市場は、ハイテク株が大きく売られました。貿易戦争による影響もあったのかもしれませんが、主な原因は別にあります。

企業が独禁法を守れているか監視する米連邦取引委員会(FTC)と米国司法省が、Google、Amazon、Facebook、Appleの独禁法違反を調査するための準備をしているとの報道が流れたためです。

この4社は程度の差はありますが、6月3日の市場で一様に下落しています。

  • Google(親会社Alphabet):-6.12%
  • Amazon:-4.64%
  • Facebook:-7.51%
  • Apple:-1.01%

私はこれらの銘柄を保有しているので、昨晩は結構なダメージを負いましたが、2019年から2020年に来ると言われているリセッション後に買い増しを考えているので、このタイミングで株価を引き下げてくれること自体はとってもありがたいです。

ただ、解せないのはその理由です。巨大IT企業の批判する人たちは理由を明確に言えないか、理由に触れていたとしても私の理解が追いつかないのかよく解らないものが多い上の、こうした当局の調査が米国だけでなくEUでも頻繁に起こっている点が気になります。

不当な理由で幾度となく巨額の罰金を課せられたら、株主としてもそれは見逃し難いです。

例えば、ロイターのニュース記事を見てみても、トランプ大統領がGoogleやAmazonを批判する理由は根拠が示されていないと記載があります。

ハイテク大手を巡っては、その過大な支配力により、ユーザーや競争市場に悪影響を及ぼしているとの見方が台頭。米国内のみならず、世界中でハイテク大手に対する反感が高まっている。トランプ米大統領はグーグルやアマゾンを批判しているが、根拠は示されていない(太文字は筆者追記)

以下では、今回Googleの独禁法違反の理由について調べてみましたが、結論から言うと何が不当なのか、わかりませんでした。結局、4社の税金の支払いが少ないことへの当てつけをしているのかも知れませんが、こうした罰金や制裁が4社の成長の鈍化につながるリスクは今後もあるのだと感じています。

Amazonのジェフ・ベゾスCEOはかつて、「アマゾンといえども、いつまでも成長を持続させることはできない」という趣旨の発言をして話題になったことがありますが、成長鈍化要因となる罰金や制裁は、他社や人の思惑が絡んでいる分やっかいだなと思いました。

Googleの独禁法違反の理由

せっかく調べたので、Googleについてだけですが今回の独禁法の調査の焦点について、触れておきます。今回の焦点はこちらです。

  • Google検索の結果表示に、Googleのサービスを優先的に表示させているか否か。

別に何も悪くない気がします。セブンイレブンやローソンなどのコンビニが、毎年冬になると目立った位置に自社のクリスマスケーキの広告を全面に押し出していますが、それで罰金を課せられたという話をきいたことがありません。

それが嫌であれば別のコンビニに行けばいいのと同様に、Googleのサービスが検索結果に優先的に表示されるのが嫌なら、Google以外の検索エンジンを使えばいいだけの話です。

Google以外の検索エンジンを使えない状況にしているなら問題あると思います。でも検索エンジンの選択の自由はユーザにあるので、問題は無い気がしています。

百歩譲って、Google検索のシェアが高すぎて広告を出稿する企業側がGoogleにばかりお金を払い、他の検索エンジンがマネタイズできる状況にないという理由での独禁法違反の調査はまだ解ります。が、しかし何かに理由をつけて度々罰金を課すのは、いただけないです。

罰金の高騰化

また、気になるのはこうした当局による制裁の金額が上がっている点です。

GoogleはEUの規制当局に度々目をつけられており、以前はGoogle自社サービスの不当な宣伝を行ったとして、2900億円の罰金を課されています。また、2018年にはアンドロイドを使ってライバル企業を排除したして、史上最高の5200億円の罰金を科しています。

上記の4銘柄の株主としては、頭の痛い問題です。


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