2021年にコロナの不況から景気が回復すれば、アメリカの長期金利は上昇すると思っています。
長期金利が上昇すれば、住宅ローンなど金利で収入を得ている銀行は収入の回復が見込めるだろうと思って、私は銀行株に注目しています。
期待している銀行のうちの1つのウェルズ・ファーゴの決算が発表されましたが、実は内容はあまり良くなかったです。
注目していた2021年度の金利収入の見通しも悲観的な見通しだったので、決算発表後に大きく下落しました。
それでも私は2021年はウェルズ・ファーゴの業績の浮上を信じて、近々この株を買うつもりではありますが、やや不安な点が残る決算になりました。同じ日に発表があって好決算だったJPモルガン・チェースとは明暗が分かれてしまった気がします。
>>JPモルガンチェースの株価はまだ伸びると思います【20年10-12月決算】
この記事のポイント
- ウェルズ・ファーゴ2020年10-12月期の決算発表はあまり良くなかった。売上はアナリスト予想を下回った上に、21年度の金利収入の業績見通しもパッとしない内容だった。
- ただ、ウェルズ・ファーゴの金後の業績見通しは、商売に不利な今の低い金利水準が維持されることを前提にしている。今後、長期金利が上昇すれば、業績見通しが改善される可能性はある。
振るわなかった2020年10-12月業績
ウェルズ・ファーゴの業績ですが、あまり良くなかったです。売上は事前のアナリスト予想を下回る結果になってしまいました。
- 売上:179億ドルで、予想を1億ドル下回る(前年比マイナス9.9%)
- 一株利益:0.70ドルで、予想を0.07ドル上回る
2020年10-12月は、新型コロナウイルスのワクチンの進展を巡って良いニュースが流れて世の中がパッと明るくなり、沈んでいた長期金利もわずかに上昇を始めた時期でした。
長期金利の上昇を受けて、ウェルズ・ファーゴの売上成長率も改善しているのですが、アナリストの予想を超えるほどには業績は回復しなかったようです。
思ったよりも低かった業績見通し
この決算の中で気になったのは、ウェルズ・ファーゴの2021年の金利収入見通しが私が思っていたよりもかなり低いことです。
2021年10-12月の業績をベースとして、2021年は年率0%成長からマイナス4%成長にとどまるという、悲観的な内容を発表しています。
既に上で見てきた売上の予想未達とこの弱気な業績見通しの発表を受けて、株価は決算発表後に7%も売られてしまいました。
ただし、悲観的だったウェルズ・ファーゴの業績見通しは、2021年も低金利な状態が続くことを前提に算出されています。
私の個人的な予想では、長期金利は2021年に上昇して、ウェルズ・ファーゴの商売に有利に働くはずと思っているので、今月から来月にかけてこの株を買い増しする予定です。
良くない決算の後の購入なので、しばらく株が下落して含み損を抱えるかも知れません。どの価格で下げ止まるかは読みきれないので、多少の含み損は仕方ないと割り切ります。
まとめ
この記事では、ウェルズ・ファーゴの2020年10-12月決算の重要なポイントを振り返っていきました。
2020年10-12月にはアメリカの長期金利はわずかに上昇していたので、売上も上向くと予想されていたのですが、予想ほどの上昇にはならず伸び悩んでしまいました。
またウェルズ・ファーゴは売上の低迷を招いている世の中の低い長期金利の状態がしばらく続くと予想していて、2021年も金利収入の改善が見込めないという悲観的な見通しを示したため、決算後に株価は大きく売られています。
個人的には、悲観的な予想に反して、長期金利は上昇して業績は改善される可能性のほうが高いと思っているので、どこかでこの株を買い増ししたいと思っています。