やはり良くないですね。アメリカの新型コロナウイルスの感染者数は、日を追うごとに増加増加の傾向が色濃くなってきました。
6月19日はアップルが感染拡大している州の一部の店舗で閉鎖をすると発表しから、米国株もプラス圏からマイナス圏に沈みました。
まだ、米国株の株式市場はたいして大きな下落が起こっているわけではありません。
しかし、20年2月に中国の新型コロナウイルスが流行したことを受けてアップルが売上目標未達を発表してから、しばらくして他の企業も同じような発表が相次ぎ、その後に株価が下落した流れが見れました。
今回もアップルの店舗閉鎖がきっかけになって、他の企業も対応を迫られ、経済の回復の道が遠くなる恐れもあります。
この記事のポイント
- アップルは感染が拡大する一部の州で、店舗を閉鎖すると発表。その後、株式市場は下落に転じた。
- 一部の州では感染が拡大しており、全米でも6月19日の感染者数は5月1日以来の一日3万人を超えた。
- 来週・再来週にかけて、アップルの店舗封鎖が他の企業に連鎖しないか注意。
アップル米国の一部店舗を閉鎖
この1週間に何度か一部の州で新型コロナウイルスの感染が拡大していると話しましたが、ついにアップルはフロリダ州、アリゾナ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州の11店舗を閉鎖すると発表しました。
この日、それまでプラス圏だった米国株は、このニュースをきっかけにして下落に転じています。
そんなに大きな下落ではないので気にするほどのことではないのですが、アップルは良くも悪くもインパクトが大きい企業なので、今後別の企業でも店舗閉鎖が検討されるなどの動きを引き起こすかも知れません。
中国で新型コロナウイルスの流行が見られた2月の段階で、他の企業に先駆けて売上見通しの未達を発表して、他の企業も続けて同じような発表をし、その後の大きな株価下落につながった経緯がありました。
アップル、新型肺炎で売上目標の達成が困難と発表
アップルは1-3月期の売上目標を達成が難しいとの発表をしました。理由は新型コロナウイルスでiPhone製造に影響が出たこと、さらに中国の販売店で営業できていなかったり、営業時間を短縮していることが響いているようです。
これと同じような展開になると、今後アップルに続いて他の企業も店舗封鎖に乗り出す可能性があり、景気の回復が遠のく恐れがあります。
アメリカの新型コロナウイルスの拡大
最近は、このブログではアメリカの新型コロナウイルスの再拡大を連日のように扱っています。
6月19日の新規感染者は3万人を超える規模で感染が広がっていました。1日の新規感染者が3万人を超えるのは、5月1日以来のことになります。
このブログでアメリカの新型コロナウイルスの再拡大を扱ったときには、まだ一部の州で感染拡大が見られるだけ、全米では再拡大の兆しがあるかどうかもグラフを見ても、ぱっとわかりにくかったです。
以下のグラフは1週間前の6月11日時点の全米の新規感染者数グラフですが、目を細めて直近7日間の平均値(青線)を見れば、なんとか増加している様子が見える程度でした。
今や青線など見なくても、感染者が増えているのが一見してわかるまでになっています。
不思議なのですが、こうした新型コロナウイルスの感染拡大はあまり株価にすぐに反応しないようです。6月19日の市場は小規模ながら下げましたが、本当に感染拡大の第2波が来ると市場が恐れた場合には、この程度の下げではすまないはずです。
2月の後半に市場が荒れて株が急落した際も、アップルの業績達成が困難と宣言してから株の下落が来るまでに、1週間のタイムラグがありました。
- 2月18日にアップルが売り上げ達成が困難と発表(その翌日の市場は最高値を更新)
- 2月18日以降、アップル以外の企業も次々と業績見通し引き下げ/撤回。
- 2月24日、ダウは1,000ポイントを超える大幅下落。
アップルのような店舗閉鎖が引き金になって他企業でも同じ動きがでないか、その後市場の心理が一気に冷え込まないか、来週から再来週は少し注意してみたいと思います。