新年1つ目の記事で、米国株に投資をするならどのような業界が良さそうかを簡単に書きました。
それらの業界の株に加えて、魅力的に見える個別銘柄があるなら投資をすると言いましたが、この記事では個別株で2022年に注目している銘柄についてもう少しだけ触れていきます。
気になっている銘柄
- アマゾン(AMZN)
- 台湾セミコンダクター(TSM)
- マスターカード(MA)
- デルタ航空(DAL)
- ボーイング(BA)
- フォード(F)
2022年で注目している銘柄の特徴
2022年の個別株は「一株利益」が成長できる銘柄にいつも以上に注目しています。
株価は「一株利益」と「PER」のかけ算に分解できますが、2022年の前半にも政策金利が引き上げられれば、PER下がっていくことが予想されます。そういう中でも、株価が上昇するためには2022年やその先の2023年にしっかりと成長できる銘柄を選ぶことが重要です。
「それならGAFAなどの大手IT企業を選んでいればいいの?」というと、そんなに簡単ではありません。
イメージ先行でGAFAMが2022年も利益成長が高いだろうと思っていると、少し面食らうかもしれません。
たとえば、グーグルの親会社のアルファベットは2022年度の一株利益成長(EPS)はわずか+5%程度だとアナリストから予想されています。2021年の同+80%から大きく減速するようです。
2021年に利益が急成長した企業ほど、2022年は成長率が鈍化する傾向にあるので注意が必要です。
以下の記事では、小型のハイテク株のような高割高・高成長な企業は除いて、大きな安定感ある企業でも2022年にきちんと利益が成長しそうな企業をいくつか見ていきます。
2021年の低迷から復活が期待できるAMZNとTSM
2021年に利益成長が復活しそうなのはアマゾン(AMZN)と台湾セミコンダクター(TSM)です。
どちらも2020年の新型コロナ流行初期に業績が急成長して、2021年はその反動で業績も株価もパッとしませんでした。
どちらか一つを選ぶというなら、TSMです。
アマゾンも悪くはないですが、上図でPE(PERのこと)がどうしても高く割高に見えるので、どちらかと言えばTSMのほうが魅力的に見えます。
同じように2020年にコロナの恩恵を受けた影響で、2021年の業績がパッとしなかったネットフリックス(NFLX)も2022年は悪くないとは思いますが、それならばアマゾンやTSMのほうが魅力的に映ります。
回復軌道にあるマスターカード、デルタ航空、ボーイング
アマゾンとTSMは新型コロナウイルスの特需を受けた銘柄ですが、一方でコロナで悪影響を受けた銘柄の中にも2022年は回復途中で高い成長が期待できるものがあります。
今のところ気になっているのはマスターカード(MA)、デルタ航空(DAL)、ボーイング(BA)です。
マスターカードはやや割高で手が出しづらいので下落待ちの状態ですが、デルタ航空はボーイングは本格的に利益が伸びるのは2023年と言われているので、まだ投資は十分に間に合うと思います。
好調が続く割安な銘柄フォード
最後に、成長率は今後伸びていくのにPERはまだ低く、かなり割安になっているのはフォード(F)です。
この銘柄は最近、調子が良くアナリスト予想大きく上回る一株利益を続けてた結果、2022年と2023年のフォードの一株利益予想は、コロナ前の状態を超えるほどになっています。
また、2010年代後半の売上は成長率は一桁台前半かマイナス成長だったのに、2023年には売上も一株利益も二桁成長が期待されているなど、かつての悪いイメージを払拭しつつあります。
それにもかかわらず、割高度PERは約10でかなり小さいので、フォード(F)はまだ投資できる価値がある企業だと思っています。