「今年オススメな銘柄は何ですか?」「これから上がる株はどれですか」と聞かれるのが、実はかなり苦手です。
このブログを読んでいる人は、うすうす気づいていると思いますが、私は数ヶ月から1年程度の株の動きを読むのが本当に苦手です。
(そんなのわかんないよ・・・。どんな株が上がるかわかってたら、家でも何でも売り払って、あらゆるところから借金もして、フルパワーで投資してるって。)と昔はよく思っていたものです。
でも最近は、私が何か言っても盲信しないで参考意見として受け取ってくれる良識がある読者が格段に増えたのと、予想を外して私がどう思われようがあまり気にならなくなったので、「どの株が上がるはわからないけど、注目している銘柄はこちらです」とわりと気軽に応えるようになりました。
近年の私が注目している銘柄はこちらです。
- ノボ・ノルディスク
- フェイスブック
- マクドナルド
- マスターカード
- ビザ
- マイクロソフト
この中でも、2020年年初から購入できるほどまだ割安な状態になっているのはノボ・ノルディスクとフェイスブック、やや割高だけどまだ買っても大丈夫な株価と思えるのはマクドナルドです。
注目の理由は儲かるビジネス
これらの銘柄を気にしている理由ですが、安定して儲けているビジネスを持っている点です。「儲けているビジネス」などと、とっても曖昧な表現をしましたが、もっと厳密にいうと高い営業利益率を持っている企業です。
これらの企業は30%から40%ほども営業利益率を持っているので、100ドル売れたら30ドルから40ドルも利益を確保できる美味しいビジネスを持っています。
企業 | 営業利益率 |
---|---|
ノボ・ノルディスク | 43.1% |
フェイスブック | 34.5% |
マクドナルド | 42.0% |
マスターカード | 56.9% |
ビザ | 67.0% |
マイクロソフト | 35.2% |
利益率は、業界によっても大きく異なります。例えば、製造業は利益率が低め、サービス業は利益率が高めになる傾向があります。要はビジネスによって、利益率は大きくかわります。
ただ、株主として自分が保有する企業を選べるなら、儲かる企業を選んだほうが安心して長い期間を投資できると思うのです。先日、アメリカは、景気拡大期の後半に位置していると話をしましたが、景気の変動が大きな時こそ、しっかり稼げる企業を保有しておきたいと思っています。
2020年に注目の節目を迎えるのはノボ・ノルディスク
さて、ここまでは2020年でなくても言える話をしてきましたが、2020年に特に注目の銘柄を上げろと言われたら、その答えは糖尿病治療薬を開発しているノボ・ノルディスクファーマです。
2016年以降、ずっと低迷を続けてきたノボ・ノルディスクに2019年に期待の新薬の販売許可がついに出ました。この新薬はまだアメリカでしか承認されていませんが、2019年Q4から一部の医療機関で先行販売され、2020年からはアメリカ市場で一般販売がはじまります。
低迷を続けてきたアメリカ市場で売上が増えはじめる、重要な節目を迎えているのが2020年のノボ・ノルディスクです。
ノボ・ノルディスク、好決算。期待の新薬は2020年米発売を発表。
この銘柄を実際に保有している日本人を、私は片手で数えられるほどしか知りません。ただ、私はこの銘柄の将来をかなり信じています。2013年から私はアメリカ株に投資してきましたが、その初年度の年から常に私の1番大きな保有銘柄になっているのが、その信頼の証です。「そもそもノボ・ノルディスクは何の会社なのか」「ノボ・ノルディスクの何が、そんなに有望なのか」をについて、この記事でお伝えします。
もともとこの企業は、2桁台の安定した売上増加を続けていた優良企業でしたが、近年はアメリカの薬価引下げの影響を受けて、アメリカでのインスリンの売上が大きく低迷していました。
この北米のインスリンの売上を補う別のタイプの薬が2019年になって、ようやく芽がでてきたところに、新薬が発売されるというのが2020年のノボ・ノルディスクの状況です。
正直いうと、ノボ・ノルディスクはアップルやマイクロソフトほど派手さはない企業です。また、新薬と言ってもかつてのC型肝炎で一世風靡したギリアド・サイエンシズのような派手さもないです。
株主が新薬に期待する効果は「1桁台に低迷していた売上成長が、2桁台の成長に加速するかも」くらいの些細なものです。しかし、成熟企業の成長が加速する機会はそう多くなく、2020年はノボ・ノルディスクにとって面白い年の始まりになる気がしています。